経営者の会の大先輩でいらっしゃる㈱エース林会長の経営方針説明会におじゃまさせて頂きました。
以前、社員の方が何名か私共セミナーに参加下さったというご縁もありますが、私自身興味を持ったきっかけがありました。
あるお客様のオフィスでの出来事です。
リフォーム工事が終了し、スタッフ室に食器棚が納品されました。
その時に、大手家具メーカーの配送担当で㈱エース社員の方が来られたのです。
食器棚は、すき間家具で幅30センチ程、縦に長細いものだったのでお客様へ「地震対策をしなければなりませんね、次回購入してきます」とお話ししました。
その時、設置の調整をしていた配送の方が「万が一地震があった時に倒れて来ない様に何か薄いものを挟んでおきましょうか?」と段ボールのかけらを棚の手前側に入れて下さったのです。
北海道地震の後でしたので、万が一は万が一でない、という実感が有りました。
感謝すると同時に、その方の素早い行動に驚きました。
しかも、その方は溌剌としていて、楽しんで仕事をしている、という魅力にあふれていたのです。
高級な家具でもすきま家具であっても、この方は変わりなく同じ扱いをされるのだろうと感じました。
そう思わせてくれる温かさがあったのです。
これまで、沢山の配送の方に出逢いましたが、配送に感激したのは初めての経験でした。
就業時間やオフィスの場づくりを見直した企業様で、はつらつとした社員の方に出逢うことがあります。
エースさんでは、いったいどのような事をされているのか?私はとても興味があったのです。
会場に到着すると、ゲスト席が用意されていました。
「これからハイタッチが始まりますので、是非見学してください」と促され席へ。
パート職員も含む従業員1300名(この日は200名)と、経営陣の皆さんが一人一人
ハイタッチをされていました。
言葉を掛けて貰いながら、従業員の方の笑顔が弾けている!経営陣皆さんの笑顔もそれ以上に弾けている!!
最後に、私もハイタッチを体験させて頂きました。
会長のハイタッチが強い、熱い、高い!!
どのくらいの頻度でハイタッチ会を行うのかを聴きそびれましたが、力強いハイタッチを繰り返されている林会長の手は厚みがありとても大きく感じました。
会長がこんなエピソードを話されました。
昨年の北海道地震では、札幌市内でも震度6弱を記録した地区もありました。
大手運送会社の配送は止めまっていました。
会長のお宅では食器棚が倒れガラスが散乱していたそうです。明るくなるまで待って
会社へ行った所、いつもと変わらず社員が仕事をしていたのに驚かれたそうです。
会社から招集されたのではなく自らの意思で皆さんそこに居たそうです。
発電機2台を使い、トラックの給油と事務所の照明に使っていたとの事。
その日、近郊の営業所回りをされますが同じ光景で「お客様第一に徹する」という理念が、浸透している事に会長自身が驚かれたそうです。
社員皆と仲良く楽しく仕事をしたい。その為には利益が必要。しかしエースにとって決して利益が一番ではない。と会長。
企業様を訪問する度に思う事ですが、今回確かな実感がありました。
会社から愛されているという実感を持つ従業員は、自然と行動に表れるものなのだと。
それは、社内であっても、社外へ出た時にも。
道内10%、関東20%、毎年売上を伸ばし続けている企業の理由も同時に見えた気がしました。
春の日差しのなか、からだの芯まで温まって会場を後にしました。
この日は、山岸育美氏による「心のあり方で未来は変わる」の特別講演もありましたが、そのお話は別の機会に書く事に致します。