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3D立体パースで見えてくる暮らし

新築案件の打合せ中に奥様がひとこと「平面図が苦手なんです」と仰いました。

私にとっては有難い言葉でした。

というのも20年近くインテリアの仕事をしてきて平面が苦手な方が多いと感じていました。

そこで4年前から3Dパースで提案を始めていました早速3Dデータを作って打合せをしました。

(ここからはインテリアコーディネーターとして)

ご希望の中に「キッチンから子供を見守りたい、部屋のどの範囲まで目が届くか知りたい」という事がありました。

3Dパースでは、キッチンシンク前に奥様が立った状態でダイニングやソファコーナーまで視界に入る事が解りました。

シンク前、腰壁の向こうのダイニングテーブルでおやつや食事をするお子様と会話が出来る距離という事も確認して頂けました。

ちょっとしたことですが、忙しく働くお母さんにとっては特に、お子様が寝るまで一緒に過ごす時間はとっても大切。

ご夫婦との会話から、凝縮した時間の中でお子様へ沢山の愛情を掛けたい気持ちが伝わっていましたので、拘りの部分を建築担当者様を交え何度も検討を重ねました。


家族が気配を感じ合えるように、吹抜け手すり壁に寛ぐ1Fの家族が視界に入るようスリットを開ける提案もさせて頂きました。

トイレへの行き帰りなど少し姿が見える、という事も重要と思います。

ご夫婦もこの考えに賛同して下さいました。

キッチンでおしゃべり

※キッチンから見守り~お子様の姿がキッチン越しに見えます。

 3Dパースで検討した事の中に、スタディコーナーがあります。

当初幅広いカウンターデスクを希望されていましたが、3Dにしてみるとカフェのように何人も座れるような長さで「ちょっと大きいですね」とK様ご夫婦、検討の結果幅を三分の二に調整しました。

このコーナーに造作棚もご希望がありましたが、重さのある書籍などを置くには強度が必要で3Dにしてみるとちょっと圧迫感がでたので取りやめになりました。

スタディコーナー棚検討

 

 

 

 

 

※造作書棚検討~この他にも棚を左右に分けたり大きさを変えたり、と3Dで色々検討しました。

空間の把握のみでなく、全体バランスが観れるのが3Dの良い所と感じます。
この後の、色決めなど(床壁天井や設備機器、塗色等)がとてもスムーズに行きます。それぞれのお客様が3Dを見ながらイメージを確立されているのだと思います。
家創りは、決める事があって大変!というイメージもあると思いますが、3D に依って楽しくなるかもしれません。